トライリンガルプログラム・ドイツ語(TLPドイツ語)とは?
トライリンガルプログラム・ドイツ語(TLPドイツ語)は、少人数クラスで集中的な教育をおこない、日本語・英語に加え、ドイツ語を高度なレベルで修得することを目指すものです。
履修の条件
TLPドイツ語は、入学直後の4月の時点では、前期日程・推薦入試・特別選考のすべての合格者の中で、英語のレベルが上位1割程度の合格者のみ履修が可能です。希望者数が定員を超える場合、選考が行われる可能性があります。
各セメスター終了時にはプログラム参加者の再調整があります。英語およびドイツ語の成績が不十分と判断されると、次のセメスターからTLPコースを履修できなくなります。反対に、途中から参加を希望する学生は、TLPコースを履修するレベルにあると判断され、定員に余裕がある場合には履修が許可されます。入学時の段階では参加できなくても、Aセメスター以降にプログラムに参加できる可能性があるということです。(なお、1年次Aセメスターや2年次SセメスターからTLP編入を希望する理科生は、必修授業に加えて、初級演習、初級会話、インテンシヴ・コースなどを履修し、口頭でのドイツ語運用を訓練しておくことを強く推奨します)。
クラスの編成
TLPドイツ語は2クラスで編成されます。各クラス上限は20名です。
TLPの実施期間は、2年次Sセメスターまでの1年半です。1年次は、必修のドイツ語(基礎科目:週1~2コマ)に加えて、TLP用演習(週1コマ)とTLP用インテンシヴ(週2コマ)を履修します。2年次Sセメスターには、引き続きTLP生用の週3コマを受講します(下図を参照)。
テクストと授業内容
TLPドイツ語では、ドイツの出版社から刊行されている総合教材を使用します。週3時間のTLP用の授業では、とりわけ会話・ヒアリング力の向上と語彙の拡充に重点が置かれます。
- 1列・2列:1年次Aセメスター終了までは、指定クラスで、共通教科書Einblickeを使って学習します。初級文法を中心とした学習になります。
- TLP用演習:主に日本人教員が担当し、日本語を多用したフォローアップを行います。
- TLP用インテンシヴ:主にネイティヴ教員が担当し、ドイツ語の教材を使用して学習します。生きたドイツ語に慣れ親しみながら、ドイツ語能力を多面的に訓練します。
到達目標
入学後から学び始めるドイツ語ですが、コミュニケーションの面でも、学術言語の面でも、実用性のある能力に近づくよう、工夫がなされています。修了時の到達目標としては、ヨーロッパで外国語習得状況を示すために用いられる「ヨーロッパ言語共通参照枠(CEFR)」のB1レベル(優秀な学生はそれ以上のレベル)を想定しています。
国際研修
このプログラムでは、東京大学ドイツ・ヨーロッパ研究センター(DESK)、ドイツ学術交流会(DAAD)、ドイツの諸大学(ケルン大学、ミュンヒェン大学など)の協力を得て、年2回(夏季・冬季)の国際研修を実施しています。ドイツで行われる研修では、2週間の語学講習に参加し、ドイツの大学教員の講義や現地の大学生との交流、史跡や文化施設の見学、町の散策など、様々な経験を積みます。生きたドイツ語が使われる場に身を置き、ドイツ語を生んだ文化・歴史・社会・景観を体感することで、ドイツ語への理解が深まり、ドイツ語能力は飛躍的に伸びます。