共通教科書 Einführung in die deutsche Grammatik mit Übungen

Einführung in die deutsche Grammatik mit Übungen
表紙

2006年度から2014年度まで、東京大学教養学部のドイツ語必修授業で使用された共通文法教科書です。

まえがき

この文法教科書は、今年度から実施される新カリキュラムに対応するために、ドイツ語部会が企画作成した共通教材である。

ドイツ語部会では以前より、1年次の夏学期で基礎文法をほぼ終え、冬学期からは文法の復習をかねながら、言語表現の可能性とテクストの意味内容について考えさせるという方針で授業を実施している。冬学期から使用する読本はすでに共通教材が存在している。文法に関しては、教授内容についてのおおよその了解が教員間にあるため、これまで教材の共通化はあえて行わなかった。しかしながら、1年次冬学期からの授業で、立ち返って確認すべき基礎知識に違いがあるのは好ましいことではない。また履修時間数が切りつめられていくなかでは、なおのこと参照すべき知識の水準を示しておく必要があると思われる。

このように考え基本文法事項を再検討したうえで、冬学期からの授業の基礎になる知識を整理してまとめたのが、この共通教科書である。

文法の基礎知識といっても、少し高度な内容も盛り込まれている。将来的にも使えるように、また参考書としても役立つようにという配慮からである。ただし、その部分はかならずしも授業で扱うべき事項ではないので、区別がつくように活字のポイントを落としてある。

作成作業は最終的には、青木誠之、大石紀一郎、鍛治哲郎、幸田薫、高橋宗五、田尻三千夫が担当した。例文等については、同僚のDagmar Oswald、Gabriele Stumpp、Hermann Gottschewski、Sven Saalerから助言をえた。また、コラム欄の執筆に際しては、教養教育開発機構の経費によるTA、青木葉子さんと山川智子さんの助力をえた。

2006年3月20日
文法教科書作成グループを代表して
鍛治哲郎